図面も写真も模型もてんこ盛り。ファントム作るならこれ一冊の「赤本」出来!

 カエルのマークの301SQ……といきなり言われても困るよね!百里基地→新田原基地→百里基地と移動しながらF-4ファントムIIを運用してきた第301飛行隊。先日ファントムの全機引退を機に現在では三沢基地でF-35Aを飛ばす飛行隊へと変貌しました。その歴史をガバっと振り返る本が刊行されたんじゃ。カエルのマークは百里のある茨城、筑波山の「ガマの油売り」から取ったものでありますよ。かわいい。

 もちろんこの本の主軸になるのはF-4ファントムIIであります。模型を作る人達は図面が大好き。機体のカタチはもちろん、各部のパネルラインやマーキングを確かめてホンモノと交流するための翻訳ツールみたいなもんです。これを集めるのはなかなか骨が折れます。……ところでこれ、縮尺いくつよ。見た感じどこにも書いていないのですが……。

 1/72のプラモの胴体乗せたらバチピタ〜!ということで1/72の模型を作るならこれ以上ない資料になるってわけ。1/48の模型にアプライしたければ150%の拡大コピーでオッケー。こういう符合があると、図面が模型と直接会話してるみたいで楽しいね。

 おまえはガンダム(の模型の本)でしか知らないフェリスカモフラージュ!オレもファントムをこんなスプリッターパターンでナウくキメたいけどこれもう40年以上前の塗装なのかよ……。みたいな気付きがあります。これももちろん1/72。模型を作る人のための本!という感じでありがてぇ。

 すごい、ミグ-21の機影が機体に描いてあるトンチ塗装だ。じつはほかにもいろんな塗装の実験がされているし、ほんとにこんな飛行機が飛んでたんか!と驚くようなマーキングも多数収録。もちろん図面だけ見ていても楽しいけど、これを実際にプラモに塗るためのポイントもてんこ盛り。

 モデルアート誌に掲載された新旧たくさんの作例が収録されているので、お手持ちのファントムをかっこよく作りたい、塗りたいというときにはこの本と首っ引きでチャレンジするのが吉。ファインモールド、造形村、タミヤもハセガワもドンと来いの太っ腹加減で、キミのファントムも絶対に完成します。

 むろん最大のボリュームを誇るのは実機の写真。なにが素晴らしいって、写真集はある、模型の作例も見た、図面はあの本に載ってて……というのがなんとなく記憶にあっても、それをまとめて広げて参考にしましょうというのはなかなか大変(記憶力にも限りがあるしね!)。そんなとき、モデルアートが蓄積されてきた数々のデータがこうして編集された状態でアーカイブされるのはモデラーにとっての恵みの雨でございます。

 もちろん301空以外の部隊についても同じような展開があればそれもまた最高。というわけで、未来の我々がラクをするために、まずはこれを買うのじゃ……。ではまた。

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。