
好きだから。F-16。

F-16の魅力はたくさんあります。見た目にもシュッとして軽快に飛びますよ感(なにせアクロバット飛行の部隊が使っていますし)、実際にキビキビとシャープに飛んでいるところも見られますし、万能機としてミッション次第で吊り下げているものがガラッと変わるのも模型的にも魅力です。

そして各メーカーのキット、スケールを問わず、どのプラモにもいいところがあります。そのなかでもタミヤのF-16は無類の強さを誇ります。タミヤはF-16を1/32、1/48と発売するなかで、スケールに合わせた構造のアップデートをかけています。そのため、1/72でもかなり詰めこんだ内容となっています。

キャノピーのオメガ形状(正面からみたときの断面形状がΩの形)を再現すべくここでもスライド成型。クリアーパーツの透明度は正義。

なによりパーツの合いがトップレベルです。パーツ同士が吸い付くようにくっつきます。曲線が多い航空機はなかなかこのあたりの処理が難しいのですが、圧倒的な精度を誇ります。ゲートを切って貼るだけでピタッとくるので、下手にキレイにヤスリがけなんてすると隙間ができます。モデラーこそ逆にひっかかるようなポイントなので、ヤスリはしまって仮組みをして、流し込み接着剤でサクサク進むのがオススメです。

背面の接合は感動モノです。フフフ、まさか上下別パーツだとは思うまい!




4枚まとめて! 表面に走る彫刻が素晴らしい。パネルラインやネジの点々としたモールドや、いかにも動きそうなちょっとだけ深いラインになった動翼関係、ここまでやるかというコクピット、そしてそこに収まるパイロットなど、もうここまでやるかという突き詰めた凄みにあふれています。

1/72なのに、パイロットのディテールがすごくこまかい! 服のシワ感も上々です。パイロットを包むようなランナーも面白いですね。

付属の解説もスゴイんです。F-16の歩んできた歴史や、改良のポイントなど要所が解説され、これを読むだけでF-16とはなにかというのが理解できます。兵装についてもしっかり書かれていますから、いまから積むものが何なのかもわかりますね。

F-16はバージョンごとにブロック○○、という呼び方をします。この解説ではそれぞれのブロックがわかりやすい表になっています。零戦みたいな32型とか52型とか、そういうやつですね。

パーツが多いので組み立てはさすがにちょっと集中力を使います。組立説明図をよく読んで挑みましょう。細かい作業のためにピンセットは必須です。

今回のF-16はフル装備という名前のとおり、空対空ミサイルと対レーダーミサイルの組み合わせですべてのステーションにどしどし装備がくっつきます。対レーダーのAGM-88HARMミサイルとワイルドウィーゼル任務はいつだって痺れるストーリーです。F-16らしい武装のチョイスでしょう。それとちょうどセンターに吊るすポッド類が充実しているのも特徴といえるでしょう。


コクピットは開閉どちらかを選択するのですが、パーツの先端を切れば閉じて、そのままダボとすれば開く、というアイデアあふれる方式になっています。

武装を取り付けたF-16はなかなか壮観です。対空、対地どちらもお任せあれ、というフル装備。ミサイルに変えてこだわりの装備を調達してくるのも楽しそうですね。

機体下についたインテークと、ちょっとだけ鶴首のように下がる機首が織りなす独特の前から見たスタイル。好きですね。

1/72F-16界のラスボスのようなスゴイ内容なのですが、よくできたゲームのラスボスのように必ず乗り越えることができる! それがタミヤのキットです。プラモデルはオープンワールド、いきなり挑んでもなかなかの名勝負ができるでしょう。ぜひ、武器を揃えて戦ってください。