手のひらサイズのタミヤ 1/48 ミリタリーミニチュアシリーズですが、この車両は手のひらからこぼれ落ちる! それがドイツ軍の最強戦車「キングタイガー」です。名前もデザインも本当にすごい、戦車の歴史に輝く1輌です。
ボービントンでもその空間を支配してしまう迫力を持っていた「キングタイガー」。これと戦場で対面したらと考えただけでゾッとしたもんです。1/48スケールのキットでも迫力は満点です。タミヤの戦車模型シリーズのもう一つ、1/35スケール タミヤミリタリーミニチュアシリーズの解像度に迫るほどのパーツの細分化で、解像度もすごいです。
キングタイガーにはひとつ弱点がありました。砲塔の後部に22発の砲弾を収納していたのです。そのためここに被弾すると大惨事! それを防いだのが上の写真の予備履帯なんです。履帯は手軽な増加装甲としてよく使用されます。キングタイガーの砲塔に装備された予備履帯はアクセサリーとしてもカッコよくて最高です。1/35のキットではフックを何個も接着してそこに履帯をひっかけるというなかなかにめんどい組み立てだったんですが、1/48はフックに引っかかっているような履帯が1パーツで成型されており、それを砲塔に貼るだけ! 小スケールならではの組み立てのメリハリがきちんとキングタイガーのキットにも取り入れられています。
でかい車体にでかい砲塔。他国の大戦末期の戦車のようなアンバランス感ではなく、このキングタイガーのスタイルは本当に均整が取れており美しさと力強さを兼ね備えていると思います。
生産数は440輌あまりとけして多くはありません。それでも連合軍を震え上がらせたキングタイガー。その恐ろしさはプラモを組むとさらに理解できると思います。同時期の車両には見られない存在感。この戦車を作ってしまったら、ドイツ軍の戦車はなんてかっこいいんだ! と王の前にひれ伏すと思います。最強の戦車の威厳をぜひ1/48 ミリタリーミニチュアシリーズで体感してください。それでは!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)