水性塗料の筆塗り体験、シタデルの達人が選んだカラーと最高プラモのセットで始めようぜ!

 いまから算数しますね。シタデルカラーは税込み601円/本です。お店で12本買ったらいくらになるでしょうか。正解は7212円ですね。では下のリンクを見てみてください。ダイレクトマーケティングです。

 さらにこのベーシックペイントセット、ただの塗料詰め合わせじゃないんです。箱開けてみますね。

 塗料以外にもプラモと冊子と筆とカードが入ってます。要はこれ買ってくると、「シタデルカラーって言うけどどうやって使えばええねん!」というのがすべて解決するようになっているんですね。ただのペイントセットではなく、実質「シタデルカラーを始めたい人のためのウルトラお得セット」ということなのです。

 プラモは緑色のやばいディテールが入った「”不潔なるもの”パストゥス」というアニキが入っています。とんでもないアーマーを着込んでいるのですが、腐敗しているのでハエと仲良し。いろんなところからウジが湧いていますが、めちゃめちゃかっこいいのでよく見てください。

▲肩アーマーにハエ3匹の紋章が入ってるし杖にはウジ入りの煙が出てくる香炉がくっついていてやばい。
▲ベースもウヒョーという感じ。
▲組んだ。パチパチはめて5分もかからないけど、世界最高峰のスーパーディテールの固まり。これをあなたにもカキーンと塗れんです。そう、シタデルカラーならね。
▲塗った。3時間塗り絵をするとこうなります。

 こんなにこまかく塗り分けられるのは器用だからでもなんでもなく、シタデルカラーがガンガン発色してガンガン乾いて、はみ出ても塗り重ねて修正できるしエッジのハイライトとか凹んだところの影とかもぜーんぶこのハコの中に入っている塗料をお手本通りに塗ればOKだから。シタデルカラーって「自分で選んで自分で考えて塗る」もできるけど、その前に「こうすればうまくいきますよ」という色の選び方と重ね方がルールになっているんです。ここで基本的な使い方を覚えれば、自分で選べるようになります。これホント。

 付属の冊子には部分ごとにどの色を選んでどの順番で重ねていけば自然な陰影が付いてカキっとした見た目になるかが書いてあります。カラー写真付きなのでこれ見ながら塗っていけばOK。筆は自分の好きなのを選べばいいんですけど、私はタミヤの「モデリングブラシPRO II 細」ですべて賄っています(一応ハコの中にも筆は入っていますが、ちょーっと穂先が太いかな)。

 塗料のセットなんだから何色が入っているのか知りたいですよね。じつは「どんな色か」よりも「どういう組み合わせでセットされているのか」が大事なんですけど、ちゃんと紹介しておきましょう。

▲基本色となる「ベース」は6色。

 シタデルカラーは色の名前が世界観と結びついているので独特なのですが、左から「薄く緑がかったオリーブ」「けっこう重たい感じのシルバー」「めちゃめちゃ真っ黒」「やや明るい銅の色」「ニュートラルな茶色」「めっちゃ顔色の悪い人の肌」と思ってください。この赤いラベルがついたのはベースと呼ばれ、隠蔽力がメッチャ強いのでどんな色の上にベターッと塗っても発色します。ただ、いちばん左のデスガードグリーンだけは2〜3度塗りしたほうが確実ですね。黒、銅、銀はどんなプラモでもガンガン使える色味なので持っていて損はないし、茶色もニュートラルなのでお手持ちのラッカー塗料を置き換えるのにも最高です。

▲スミ入れ用の「シェイド」は2色。

 こちらの緑ラベルはシャバシャバの塗料。暗くする方向=スミ入れやフィルタリング(下地の塗料の上にかぶさることでトーンを変え、隣り合った色も同じ色相に引っ張りながら明度を下げることによって、見た目に馴染みます)に使います。左が赤みの強い茶色、右がかなり暗い焦げ茶色です。レイクランドフレッシュシェイドは「肌の染め塗り」にバッチグーだし、アグラックス・アースシェイドは戦車にもビシバシ使える秘伝の汚しダレという感じなので使い勝手が良いです。とくに染め塗りは以下リンクを参照のこと!

▲これが染め塗りの威力じゃ
▲明るいところを塗る「レイヤー」は3色。

 青いラベルは隠蔽力が低いけど明るい色が並ぶ「レイヤー」という塗料。基本的にはベースの上に塗り重ねて明るくする方向(ハイライトを描く)のに使えます。いい感じの色味が多いんだけど、なにぶん隠蔽力は落としてあるので「シタデルカラー、プラモにいきなり塗ってもなかなか発色しない〜」というのはこのレイヤーを塗っている可能性があります。あくまでも「ベースの上に載せるもの」として考えてください。

 このセットでは左から「わりとニュートラルなグレー」「かなり明るいベージュ」「畳みたいな明るい緑」の3本が集合。黒の上にグレー/肌色の上にベージュ/オリーブの上に明るいグリーンという「ベースとマッチした組み合わせ」で明暗をカチッと見せるんだよ、というハウトゥがくっついています。

▲そしてこちらが唯一の武器、「テクニカル」!

 このセットの「ニクい奴」がニヒラーク・オキサイドです。塗装した面に特殊効果を与える「テクニカル」のなかでも緑青(銅に吹いたサビ)や幽霊のオーラみたいなのを演出できるのがこの液体。かなりサラサラで、塗り拡げて乾燥させるとひとりでにムラのある鮮やで明るいブルーグリーンが出現します。

▲このセットを買えばこのコンビが手に入るのヤバい!

 そう、さきほど紹介した「ベース」のバルタザール・ゴールドにこのニヒラーク・オキサイドをぶっかけると手持ちのプラモデルが全部銅像になります。やりかたはこちらをどうぞ。

▲こういうことが2色重ねるだけで実現する。

 かなり駆け足でセット内容を紹介してきましたが、役割の違う4種類の塗料が計12本入っていて、それぞれの順列組み合わせで陰影のある筆塗りが誰にでも楽しめる!さらに塗るためのプラモも塗り方の本も入ってる!しかもですよ、シタデルカラーって筆で塗るから全然減らない(私はシタデル歴数年ですが、一本も使い切ったことがありません)。

▲近づいてよーく見ると、色がどう重なっているか分かるはず。

 絶対値だけ見ると「塗料に5000円!」と思うかもしれませんが、未体験のワクワク水性塗料筆塗りゾーンにいきなり突入して、達人が選んだカラーセットとその運用方法を身につけることができる(しかも塗料はほかのプラモにもガンガン使えるお土産状態)と思うと、これは絶対に安い。史上在庫だけになりつつありますが、見つけたら買いましょう。絶対に損はさせません!

▲次回はこのセットでナイチンゲール塗ります。
<a href="/author/kalapattar/">からぱた</a>
からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。