フミテシの独断と偏見で週末が楽しくなるプラモをお届けする「花金プラモ」。今週は超いけてるドーリーに、こちらも超いけてる飛行機を乗せることができるプラモ「タミヤ 1/72 ウォーバードコレクション No.37 日本海軍 愛知 M6A1 晴嵐」でございます。この晴嵐はなんと「潜水艦」を母艦とする飛行機なんです。潜水艦を母艦として海中密かに目標に接近、搭載した攻撃機をカタパルト発進させて空からの奇襲を加えるという奇襲攻撃の構想を世界に先駆けて実現したものです。ロマンですね〜。晴嵐の母艦も当時の潜水艦では世界最大の「イ-400」。地球上のいかなる海域にも無給油で到達できるというなんともびっくりなスペックを持った潜水艦です。こちらもプラモがあるので近いうちにお届けします。
晴嵐本体のパーツに、クリアーパーツ、デカール。そして一番奥に見えるランナーが〜……
まさに水上機型の晴嵐の特徴が凝縮されたランナーがこちらのフロートと移動用のドーリー(滑走車)のランナーです。特徴的すぎて隠れる気なんてさらさらないドーリーくん。晴嵐とともに最小限のパーツ数で素晴らしい完成度となっていますよ。
ドーリーに乗せる、晴嵐もすごい! 組みやすさ、モールドのキレ、どれをとっても一級品のプラモです。
初めて作る水上機にこのタミヤの晴嵐と出会えたら絶対に幸せです。価格もお買い得。少ないパーツ数でピシピシと形になっていくし、晴嵐のベースともなるドーリーもついてくる。文句なしのプラモです。キットの指定色は緑ですが、無塗装銀をイメージしたシルバーに塗って、ドーリーに乗せてもカッコ良さそうですね。また実機は夜間の作業に備え、各部の結合用のピンやボルト類に夜光塗料が塗られていたとも言われています。想像力が膨らみますね。
現在はアメリカのスミソニアン博物館で修復された1機が現存するのみです。ぜひこの週末楽しんでください。それでは、またね。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)