成型色仕上げだけじゃない!メラミンスポンジがあなたの筆塗りを助けてくれる?

▲メラミンスティック?つや消し仕上げ用?ん〜Mr.ですね〜

 GSIクレオス Gツール Mr.メラミンスティック つや消し仕上げ用 ホビー用塗装用具 GT106

 床や壁のなかなか取れない汚れが不思議と取れちゃう「メラミンスポンジ」ってありますよね?これがプラモデルには有用で、擦ると表面がうっすら剥かれて「ツヤが消える」んです。プラスチック感を無くす成型色仕上げのテクニックとして、ガンプラなどでよく使われてきました。確かにつや消しスプレーを吹けない環境や吹きたくない時期というのがあります。そんな時に強い味方なんですね。メラミン。今回紹介する「Mr.メラミンスティック」は模型用により取り回ししやすくしたものです。「ツヤが消える」のか……。ちょっと違ったアイディアで勝負してみます。

▲あけると、マジックテープがついた棒とメラミンスポンジが入ってます。このメラミンスポンジ、通常のメラミンスポンジと比べて4倍の耐久力があるそうです。シャア超えです
▲こうやってぺたりとくっつけて、1枚に分けて、反対側を折りたためば完成

 スポンジを少し濡らして、しっかり絞ってから使用します。メラミンの特徴はうっすらと削れる程度なのでパーツの形状を殺すことなく、ツヤが消えることにあります。梅雨とかの時期につや消しスプレーが吹けないない〜なんて時には、とても良いと思います。

 そしてこれは「梅雨の筆塗り」のサポートにも適しているんです。湿気の多い中でサフを吹いて下地を作るのは嫌だな〜なんて思っているあなたにぜひ試してもらいたいです。「ツヤが消える」ということがポイントなんです。

▲手っ取り早く机の上に転がっていたハセガワの1/72雷電さんにご登場いただきました。濡らして、絞ったメラミンスティックで優しく撫でていきます。ゴシゴシすることなくさっとで良いのですぐ終わります
▲左翼(つばさだよ!)がキットのママ。右翼(こっちもつばさだよ!)が磨いたもの。右側のツヤが落ち着いてますね

 これですが、めちゃくちゃ目の細かいやすりをかけた状態と同じようなもので、表面に人の目には見えないくらいの細かい傷がついているんですね。それにより光の反射がなくなりツヤが消えているんです。つまり小さな凹凸によりプラのままより「塗料の食い付き」が良くなるんです。

▲まずはプラのままの左翼を。使用しているのは水性ホビーカラーの光沢の緑です。塗りながら筆の塗料の量などが変わってくると、塗料がはじかれたりして、ちょっとコントロールが必要です
▲磨いた右翼はどうでしょうか?表面で塗料が暴れることなく、しっかりと食いついていきますね。左側より綺麗に塗れています

 成型色仕上げのひとつの方法として使用されるメラミンスポンジを、このように「塗装」という観点に置き換えてみました。慣れている人はプラのままでもささっと筆で塗れてしまう人もいるかと思いますが、塗料がはじかれたりして嫌な思いをした人も多いはずです。そんな時このメラミンスティックでっキュキュッとパーツを磨いて塗料を喰いつきやすくしてみてはいかがでしょうか?塗料がしっかりと乗れば、パーツの上での筆のコントロールもしやすくなると思います。ぜひお試しください。

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フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。