「戦艦大和のプラモ」を作ったら、軍港ができてしまった話。

 nippperに寄せられたC重油さんの記事で、旅客機プラモを作ったら空港が欲しくなって作ってしまった話を読み、作った模型をより彩りたくなる情熱と、模型ひとつひとつの見方について改めて考えさせられました。旅客機が主役なのか?はたまた空港なのか。

 う〜ん。と毎日モヤモヤしていました。そして艦船模型の写真を撮影している時、「ん?なんか見えたかも?」と思ったんです。そしてついにこの艦船模型をお家にお出迎えしました。

▲大日本帝国海軍 戦艦大和

タミヤ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.113 日本海軍 戦艦 大和 プラモデル 31113

 日本の古称「大和」。その名を冠した日本を代表する戦艦です。全長263m。全幅38.9m。艦船模型世界でも圧倒的存在。主役中の主役です。僕がなぜこの大和をお家に迎え入れたのか……。

▲なみいたくん(下の青い海)と小さな船やクレーンのセット

 僕は先日「なみいたくん」(591円で海が手に入ります)という「海」を手に入れることができました。艦船模型において地面の役割を果たす「海」を手に入れたことで、艦船模型を今までより100倍楽しめる環境ができたのです。ウォーターラインという「喫水線から上」を再現した模型にとって、特に撮影用素材としては抜群の活躍を見せてくれます。そう、まさに「大和」もこれです。

 銭湯に描いてある富士山のように、あの前でおっさんが風呂に入っているとすごく絵になるじゃないですか!「大和」のそばに船をおけば、カッコよくなるんじゃないか?「大和」が最高の情景アクセサリーになるのではないかと考えました。

▲なみいたくんの前景にピントを合わせて、大和をぼかします。ぽや〜〜。

 「海に大和の影を落としたいな〜」とか、いろいろ考えます。そしてこのように情景素材として使うなら、組んだだけでもサマになりますね。なみいたくんと大和だけでジオラマベースが完成しました

▲クレーンとかも置いちゃうぞ。

 大和がデカいから岸壁は見えない。港を作り込まなくても、クレーンが顔を出していれば岸壁の姿は脳内で補完されます。そうすると、目の前の小艦艇たちが主役となって、イキイキとしてきます。大和に向かうのか、作業を終えて帰るのか。いろんな妄想ができますね

▲大和の見せたいところだけ露出させて、「軍港」感を演出します

 大和のゴチャッとした部分を強調するためなら写真をトリミングしてもいいですし、大和の見せたい部分以外を実際にノコギリで切り落としてしまい、情景モデルにするのもありだと思います。

▲駆逐艦 響の後ろに大和。

 大和の沖縄水上特攻作戦に加わる予定だった駆逐艦 響(途中で触雷し、呉に帰投)。大和と絡められるかもしれない駆逐艦や他の船を探して製作するのも楽しいと思います。自然と歴史知識なども入り、艦船模型の沼に……。

 大和に限らず、存在感の大きい物をあえて「情景アクセサリー」にしてみるという思考の転換は、様々な模型作品を見直してみると多くの人が楽しんでいる手法でした。それに今まで気がつかず(もしくは意識せず)、大和やガンダム、零戦、ティーガーIといった超人気アイテムを見るとついつい「作り込みたいな〜」と気合が先行してしまい、肩に力が入っている自分がいたんですね。そして大和を情景アクセサリーだと割り切ったことで、僕はこんなにかっこいい軍港の情景を気軽に手に入れることができたのです。やったー!

 王道と言われるモチーフの存在感におんぶに抱っこしてもらうことで、あなたの模型の景色はもっと豊かになると思います。次はでっかい空母もいいな〜。

<a href="/author/fumiteshi/">フミテシ<br></a><a rel="noreferrer noopener" href="https://twitter.com/neofumiteshi" target="_blank">@neofumiteshi</a>
フミテシ
@neofumiteshi

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。