定番中のド定番、「ハセガワのゼロ戦」を組んでみる。

飛行機といえばゼロ戦、飛行機といえば1/72、飛行機といえばハセガワ。僕たちはなんとなく、そう思っているフシがあります。
そしてふと思うのです。「そういえばハセガワ 1/72のゼロ戦って、組んだことあったっけ」と。
1000円札一枚で買える、王道のスタンダードのど真ん中。組み立てるにはニッパー、デザインナイフ、接着剤の3つがあればいいですし、
休みの日の気晴らしにサクッとカタチになってくれる抑制のきいたパーツ数がうれしい。
そんなキットのレビューをお届けしようと思います。

▲ハセガワが「定番」に指定しているゼロ戦のプラモ。実勢価格はだいたい1000円。

▲このプラモの初版は1993年。説明書は黒とシアンの2色刷りです。

▲マーキングは3種類から選べます。灰色なのは坂井三郎機と赤城搭載機。あなたはどっち!?

▲本アイテムの初版は1993年発売。金型はちょっとくたびれ気味ですが、シャープなラインは健在。

多くの人にとって「ゼロ戦といえば緑でしょ〜」というイメージがあるかもしれませんが、
灰色に塗られた21型というのは太平洋戦争のはじまりに活躍し、その強さで世界を驚かせたタイプ。
どんな色調のグレーなのかについてはこれまでにもいろんな説が唱えられてきましたが、
今回はせっかくプラスチックがグレーなので、そのまま組むことにします。
垂直尾翼の裏側には丸い出っ張り(突き出しピンの跡)があって、
そのままだとピッタリ組めないのでニッパーやナイフで削り落としておきます。主翼の周りにもちょっとしたバリがあるので、これもちょっとずつ切り落としていけばきれいなアウトラインが出てきます。

マーキングは赤城搭載機、板谷 茂少佐機に決定。プラスチックの肌にそのまま貼り、
いちばん目立つカウリング(エンジンのカバー)だけ缶スプレーでサクッと半ツヤの黒に塗装します。所要時間はたった10秒。
半ツヤ黒の缶スプレーはいろんなプラモに使えますから(そして家にないといざというときに困ることが多いから)、
プラモ屋さんに行くたびに買って備蓄しておきましょう。

小さなパーツを慎重にくっつけて、完成!
機首が黒く塗ってあるだけで「おお、ゼロ戦だ」という感じがしっかり出ることに自分でもびっくりです。

サラッと貼って、デカールを貼るだけでもプラモの表情はとても豊かに見える、というのは僕も最近になって気付かされました。
もし「やっぱり塗ってみようかな」と思ったら、また買ってチャレンジできるのがスタンダードのいいところ。
誰でも知ってる飛行機だからこそ、こうしていつでも楽しめるキットがあるというのはとっても安心できることだと思うのです。

ハセガワ 1/72スケール 三菱 零式艦上戦闘機 21型 本体価格1200円(税別)

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からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。