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妄想投影。あるいはプラモを組み立てるということ。/マイクロエース ’65トヨタ スポーツ800

▲パッケの中には紙帯。ちょっとしたコトだけど特別感があってグー。

 今作ってるのは「トヨタスポーツ800」。本車が生産販売されていた頃は、私はまだ影も形もなかったので思い入れとかはまったくないのだが、ファーストインプレッションでグッとくる魅惑のシルエットに惹かれて購入。
 この車種はいろんなメーカーからキット化されているけど、一番安かったマイクロエース製を選択。定価880円でAmazonやヨドバシだとさらに割引されて500円そこいらとお手頃価格ナリ。
 さて、 飛行機のプラモをつくると、着陸状態か飛行状態かランディングギアをどうつけるかで選択できるわけだが、今回は車のプラモでふと思う。この車は走ってるのか?停まっているのか?

▲クリアパーツ、メッキパーツ、デカールと値段の割にリッチなランナー構成。

 組み立て自体はそうパーツ数も多くないのでサクサク進む。1時間位で形になろうかというところで、説明書を見ても取り付け位置がよくわからないシフトレバーとハンドブレーキパーツにぶつかる。いや、どのへんについてるかは判る。免許持ってるし。
 だが、この車は走っているのか?停まっているのか?
 走っているなら、シフトレバーはどこかのギアに入って、ハンドブレーキは下がってる。停まっているならシフトレバーは車体後方側を向いていて(ギアRの位置)、ハンドブレーキは上がっている。
 このパーツがまたちょうどゆる~くどっちにでも取り付けられるような様な絶妙なハマり具合で、説明書見ても向きと角度が読み取れねぇときている。

▲手が止まった箇所。シフトレバーとハンドブレーキの位置はどうあるべき?


 こんなこと完成後はほぼ見えなくなるのでどっちでもいい事のはずだが、プラモを作るってのは、作ってる本人の「コイツはこういうメカだから~」「コイツはこういう歴史と物語があって~」みたいな妄想とドラマを投影する遊びであるように思う。
 こんなちっこいパーツをくっつけるだけでも一大事。このパーツがドラマのシチュエーションを決めるといっても過言ではない。そう、ワイは今どう組み立てていいか判らなくて困っているのではない。”どっちでも取り付けられる”という選択肢に、妄想とドラマの余白が与えられ脳汁がバシャ―である。

▲丸みを帯びた流線型のラインに丸ライトが可愛い

 とまぁ、全モデラー()クソデカ主語)なら判るであろうこの気持ちをシャーシに載せ、非力なエンジンを補うための空気抵抗低減が施された(元航空技術者が設計したという)飛行機のように滑らかで美しいボディで閉じると……。

▲キラキラとメッキパーツがアクセントになりカッコいい

 完成である。
 結局、停まってるのか走ってるのか外見では誰もわからない。ただ、私の脳内でパタパタと2気筒エンジンの音が鳴るのみだ。

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