最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

【レビュー】遭遇した同志から仮面ライダーWを教わる雨の日/仮面ライダーW ファングジョーカー

 お盆休みの最終日、布団でダラダラ過ごしていたら、好きなアーティストがSNSで「ここにステッカーを置いたから見つけてみてください」と発信していた。家からそれほど遠くなかったので、身体を起こして秋葉原へ向かう。外は雨で、まだ夏の嫌な湿気が残っていた。
 駅について早々、あきらかにここだろ、という場所を探したが見つからない。想像以上に探している人が多いことに気づく。次の場所へ向かうと、近くにいた男性から「そこにはもうないですよ」と声をかけられた。

 しばらくしてSNSで三つ目が発表されたので向かってみたが、やはり見つからない。参ったなと思っていると、先ほどの彼がまたそこにいた。「先ほどはどうも」と挨拶をし、もしこの後暇なら一緒に探さないかと声をかけてみた。快諾してくれた彼と屋根のある場所で雨を避けながら、次の更新を待った。
 待っている間の雑談で、彼が「自分は特撮にハマっていた」という話をしてくれた。私の世代は特撮の空白期とも言える時期で、同年代と話しても仮面ライダーやウルトラマンの話題はほとんど出てこない。少し世代がずれるだけでそれぞれのヒーロー体験が存在するため、自分の世代はちょうど隙間にあたるのだろう。

 彼は「自分は仮面ライダーWにハマりました」と続け、どこがかっこいいのか、何が面白いのかを語ってくれた。USBメモリ状のアイテムをベルトの両側に差し込んで変身する仕組みで、その組み合わせ次第で思いがけない強さを発揮するのだという。ステッカー探しも一段落し、帰宅途中にふと彼の話を思い出した。映像作品を今から全話見るのは時間が足りなさそうだが、プラモデルならどうかと思い仮面ライダーW ファングジョーカーのキットを買ってみた。

 「仮面ライダーはよく分からないのだが……」と思いながら箱を開けると、パーツ群の中に赤い格子状のモールドが入ったパーツを見つけ、「あ、これは仮面ライダーだ」と直感した。作品のストーリーを知り尽くすことはできなくても、特撮に疎い自分が抱いていた「仮面ライダー」の記号は、この複眼の赤さだったのだと気づけたので、とても良い体験だった。

講談社
¥3,300 (2026/09/02 23:11時点 | Amazon調べ)
クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

関連記事