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【レビュー】特別販売商品に入った38年前の“現用”が、いま最高に味わい深い/「タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ アメリカ M60A3戦車」

 タミヤから特別販売製品として再生産された「1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.140 1/35 アメリカ M60A3戦車」には、「1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.141 1/35 アメリカ現用アクセサリーパーツセット」(現在単品商品は生産休止中)もセットになっています。このパーツセットもM60A3とともに久しぶりの登場となりました。今回はこの充実のパーツセットを見ていきましょう。

 タミヤから「アメリカ現用アクセサリーパーツセット」が発売されたのは、1988年のこと。およそ38年前のプラモデルなので、とても現用とは言えないところもあります。しかしその内容は、まるで「あの頃のアメリカ軍」の匂いが真空パックされたような雰囲気。今となっては懐かしい、90年代の無敵アメリカ軍の香りが漂うアクセサリーです。

 このキットは名前の通り、アクセサリーパーツのセットです。特定の戦車やフィギュアが入っているわけではなく、戦車の砲塔や車体に吊るされている荷物類や、戦車に積み込むための砲弾、銃器類や燃料の容器など、地上戦で使うアイテムがひと揃い入っているキットとなっています。箱を開けてまず目に入るのは、これら装備品を細かく描いたイラスト付きの説明書。各アイテムの名称が緻密なイラストとともに紹介されており、これだけでご飯が食べられますね。なんせ38年前のプラモなので、今となってはあんまり見かけなくなってしまったアイテムもありますが、90年代米軍に脳を焼かれた人にとっては、逆にそこが味であると言えましょう。

 キットは同じランナーが2枚入っている構成。組み立ての必要なものもありますが、砲弾や予備履帯、弾薬箱など切り取ってそのまま使えるものも。銃器類のモールドは今見て充分シャープで、M16のダストカバーが閉じていることが読み取れるほど。しかしそれにしても完全にノーマル仕様のM249に、キャリングハンドルやハンドガードが固定のM16A2から漂う90年代米軍感がたまらないですね。もはや郷愁すら感じます。

 戦車兵のフィギュアも2体付属。1980年代にはツナギ型のCVCカバーオールが採用されていたはずですが、この戦車兵は歩兵と同様のBDUを着用。この辺りの服装の感じも、なんかちょっとレトロでいい。ランナーの端っこには、これまた懐かしのPASGTヘルメットも付属しています。やっぱり、90年代米軍といえばこのヘルメットですよね……!

 もうひとつ面白いのが、このキットには車両整備などに使う装備が付いている点。他のアクセサリーセットではまずお目にかかれない、「万力」なんてアイテムも付属しています。もうひとつ珍しいのが、溶接用のボンベ類が付いているところ。長いのが酸素ボンベ、短くて寸胴なのがアセチレンガスのボンベとなっており、これはどちらも溶接に使う装備品です。鮮やかなグリーンとイエローで塗られているので、戦車に積んでおけばいいアクセントになりそう。

 砲弾類などは現在でも使えると思いますが、銃器や戦車兵の服装など、あちこちにちょっと前の米軍のムードが漂っている「アメリカ現用アクセサリーパーツセット」。アラフォー以上のミリタリーマニアにとっては、蚊取り線香の匂いやおじいちゃんの家の日焼けした畳と同じくらい懐かしさを感じさせるアイテムと言えましょう。眺めているだけでブッシュ(シニア)大統領やクリントン大統領の顔が脳裏に浮かんでくるようなプラモデルですが、M1エイブラムスやM60A3など当時の戦車模型と組み合わせれば威力は抜群。あの頃のアメリカ軍の車両を作るなら、ぜひ一緒にゲットしたいプラモデル。そんな最高のセットをM60A3と一緒にセットしてくれた今回の「M60A3戦車」は、問答無用で買いのプラモです。ぜひ作ってくださいね!

しげるのプロフィール

しげる

ライター。岐阜県出身。元模型誌編集部勤務で現在フリー。月刊「ホビージャパン」にて「しげるのアメトイブームの話聞かせてよ!」、「ホビージャパンエクストラ」にて「しげるの代々木二丁目シネマ」連載中。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

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