
机の上にある工具箱がいっぱいになってきたので、整理することにしました。箱の中で大きな面積を占めていたのは、ニッパーやペンチといった模型製作の基本道具。そこで、nippperでもライターのSSCさんが紹介していた「ゴッドハンド GH-NS-AL ニッパースタンドMETAL」を購入しました。よく使うニッパーがきれいに整頓され、工具箱にも余裕が誕生。さらに、ハンガーに吊るされたニッパーたちを一目で見渡せるようになったことで、ある思いが込み上げてきたのです。
「ここにある“良いニッパー”のおかげで、僕の模型趣味は定着したんだな〜」と。

「形から入る」という言葉があります。僕はこの言葉がとても好きです。何かに興味を持って調べ始めると、道具はピンからキリまで出てきます。その中から自分に合いそうなものを選ぶわけですが、僕の場合、そこでケチらず、多くの人が「これは良いものだ」と薦めている定番品をまず手にしてみると、たくさんの成功体験を得られることが多かったのです。

タミヤの薄刃ニッパーを購入した時の衝撃はいまだに忘れません。このニッパーのおかげでプラモデルのパーツをきれいにカットすることができ、切るという行為自体に楽しみを覚えたのです。
反対に、「まずはお試しで、こっちにしてみるか〜」と及び腰で選んだ道具からスタートすると、うまくいかず、そのまま中途半端に終わってしまうことが多かったのです。僕にとって“形から入る”とは、新しい楽しみを自分の中に定着させるための、大事な助走でもあります。

その後、片刃ニッパーというものに出会います。タミヤの薄刃ニッパーとは異なり、ぬるっと切れる感覚がまた楽しい。そして切り口もとっても綺麗。良いニッパーを使うことの気持ちよさは、僕の中でプラモデルを作る楽しさに直結したのです。そして今でも、これらのニッパーを併用しています。僕は「今日はこの靴で出かけよう」的な気分でニッパーを使い分けます。タミヤで行こうという日もあれば、ゴッドハンドやツノダ、グッスマニッパー(現在はウェーブが取り扱い)を使って作ろうと思う日があります。その好みがこのニッパースタンドに可視化されているわけです。

タミヤのニッパーと出会ったことでプラモデル趣味が加速したように、2025年から始めたランニングも、僕は「形から入る」ことで今なお楽しめています。最初に購入したのは、フランス生まれのシューズブランド「HOKA」の定番モデル「クリフトン」。多くのランナーから愛されている一足を履いて、僕のランニングはスタートしました。そのクッション性や反発力は、普段履きの靴では味わったことのない感覚を足裏に伝えてくれました。走ると弾む。足も痛くなりにくい。「走るって、こんなに気持ちいいんだ!」という成功体験を、最初の一歩から味わわせてくれたのです。

そして僕は、しっかりとジョギング沼にハマりました。初めて購入したクリフトン9を皮切りに、今では複数のランニングシューズを履き分けて走っています。考えてみれば、これもさまざまなニッパーを使い分けながら模型を楽しんでいるスタイルとよく似ていますね。
もし最初に「とりあえずこれでいいか」と選んだ靴で足が痛くなっていたら、僕のランニングはそこで終わっていたかもしれません。良い道具は、これから新しい趣味を始める人に「これなら続けられそう!」と思わせてくれます。僕にとって、タミヤのニッパーもHOKAのクリフトン9も、まさにそんな道具でした。
「ゴッドハンド GH-NS-AL ニッパースタンドMETAL」に愛用のニッパーを並べたことで、普段何気なく使っている道具が一目で見渡せるようになりました。その光景は、良い道具から“形に入る”ことの楽しさと大切さ、そして道具に支えられてきた自分の模型趣味を、改めて思い出させてくれたのです。