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【レビュー】プラモデルは見慣れたモチーフこそおもしろい!/フジミ模型 1:24 道路標識セット市街地用

 当たり前のように生活の中にあり、見ているようで見ていないモチーフこそプラモデルになった時におもしろい。フジミ模型の道路標識セットはまさにそれで、世界を「再発見」する装置と言ったら大袈裟だけれど、シンプルなカタチの切り貼りだけで標識やガードレールに見えてしまうのだな!という感動あり、標識の位置と組み合わせが自由すぎる故に、法規上?これで合っているのか……?という疑問があり、自分が何も知らないことを知るプラモデルだった。またそれが楽しかった。

 道路標識は大ポール2本、小ポール1本の計3本でシール式。パーツよりシールの数が圧倒的に多く、目的を持って取捨選択しなければならない。説明書はシンプルで、パーツ接着方法の他には「※道路標識は、ご自由に組み合わせて作ってください。」の表記だけ。具体的なシチュエーションを想像するなり、街に出て標識を観察するなりして答えを自分で出す必要がある。

 ドライブで街に出てみると、道路側に出っ張らないよう偏心してポールに標識を固定しているものが多いことに初めて気づく。あとこれは失敗なのだけれど、ポールの頭頂部が標識からはみ出ないよう、上いっぱいにつけるのが標準的な施工のようだ。また、ポールは溶融亜鉛メッキで塗装されているものが多かったので、この後シルバーでスプレーをビャッと吹き、ウェザリングカラーのマルチホワイトを塗りたくって白サビを表現した。

 ガードレールは横にクルンと巻かれた鉄板&直線の鉄板を接着する部分があり、これが実際のガードレールと同じ接合部分だ。鉄板とポールの接着部分も、実際のボルトナット固定部分と同じ箇所になっている。これも作ってから街に出て確認したことだ。

 メッキの美しいカーブミラーは大小を選択して組むようになっている。これも興味深いのはその裏側。カーブミラーがどのようにポールに固定され、裏側がどのような色で仕上げられているかなんて考えたことさえ無かった。街中にありふれた製品ひとつとっても、すべてが人の意思で決定されて製造・施工されているものなのだ、という意識が拡張されるような体験だった。

 そして、やはり、そんな過程を経て、真っ白なプラモデルに色を塗り、ジオラマとして使うと最高に気持ちいい。自分で野菜を育てて作った料理が美味しかった時のようなひとときだ。

ハイパーアジアのプロフィール

ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。

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