
ファインモールドは1/72スケールで、戦後のジェット機をF-14から精力的にリリースしています。F-4、F-2、F-15と航空自衛隊でも使っている機体が揃っています(F-4は発売時まだ現役でした……)。現役の機材を揃えたのち、ついに時代をさかのぼりF-104Jにたどり着いたのでした。

箱を開けて驚いたのが、ランナー数がシンプル。大きな枠が2つ、キャノピーなどのクリアーパーツが1つ、あとは小さいランナーや1パーツのランナーです。胴体のランナーもパーツ数自体は多くありません。

ただその中身はすごい。同社は超高精細ディテールで艦船模型を大いに盛り上げた「ナノドレッドシリーズ」を作り上げただけに、胴体に走るスジ彫りやリベット系のくぼみは徹底的かつシャープに入っています。

コクピットパネルも肉眼では見えないレベルのディテールがあります。これにデカールをうまいこと重ねると、立体感あふれるいい感じのメーター類ができちゃうんです。凹凸がありすぎてデカール貼りづらい人のために今回も平面のパネルパーツも入っています。

肉眼で見てもディテールがすごいね、というのはまあ見れば分かる話なのですが、この尾部パーツ、さらに寄ってみましょう。付け根付近にもびっしりと点々とくぼみが並んでいます。これ金型どうなってんの? とか、機体前側は垂直な折れ角だけど後部に至るとなめらかなラインに変わっているとか、見れば見るほどなパーツです。

中央のパネルラインだけリベットの点々が並んでいて、そのディテールのおかげかパネルの金属のゆらぎ感を覚えるほど。このパネルだけふっくらしているように見えるの、自分だけ?

そう思ってかつて撮った写真を見返してみると、このディテールのすごいことをあらためて感じます。実物をうまく縮小して、組みやすいように尾部で1パーツにしたアイディアはさすがファインモールドといえるでしょう。

ところでこのF-104J、マーキングでも面白いところがあります。現役時代、1980年代の銀色メインのものが2色、キレイな青いグレーのものが2色なのですが、エアクラフトグレーのものは現在浜松のエアーパークに展示されている機体なんです。上に示した写真の機体ですね。見てきた機体を作れる、模型人を刺激するキットでもあるのです。


おなじみ気合の入った解説もしっかり組み立て説明書にあります。とくに今回F-104について知ってるつもりだったのに、Eランナーに入っている塞がれた機銃パネルパーツのひみつには驚かされました。もちろん、説明書にはその記述もありますよ。さあ、航空自衛隊の知られざる栄光、F-104に「ファインモールドのプラモデル」で会いに行きましょう!