
週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は、TVアニメ『装甲騎兵ボトムズ』を愛する最低野郎(ボトムズファンのことを指します)が歓喜した究極のボトムズプラモ「PLAMAX 装甲騎兵ボトムズ SV-04 1/24 Scale X・ATH-02-DT ラビドリードッグ」をご紹介します。TV本編において、主人公のキリコが最後に登場する最強のAT(アーマードトルーパー、装甲騎兵ボトムズに登場する人型のロボット兵器)を、この週末に作ろうぜ!!

まず「1/24スケール ラビドリードッグ」のプラモデルという単語だけで、ロボットプラモの様々な怨念や憧れがそこかしこから湧き上がってきます。そのお話をしてしまうと、プラモを作らずに花金の向こう側(それは土曜日)を迎えてしまうので、濃い話はnippperライターでも屈指のボトムズファンである、けんたろうさんに今度してもらいましょう。
とにかく、『装甲騎兵ボトムズ』のクライマックスメカでありながら、ボトムズプラモのメインスケールである「1/24スケール」のプラキットがどのメーカーからも発売されなかったのです。アニメ放映が終わって40年以上たった今、遂にプラキット化されたということだけで事件なのです。


そういったお話も、マックスファクトリーの代表取締役社長のMAX渡辺氏の言葉で語られます。『装甲騎兵ボトムズ』と共にモデラー人生を歩んできたMAX渡辺氏の言葉には重みがありますので、ぜひ読んでください。

ではプラモデルの話に参りましょう。PLAMAXのボトムズシリーズ、ストライクドッグとブラッドサッカーは、かつてマックスファクトリーが発売してきたレジェンドソフビキットをベースに開発されてきました。しかし、このラビドリードッグは、マックスファクトリーもソフビキットでは発売してないモチーフ。そのため、第1弾のストライクドッグをベースに、ラビドリードッグ部分は完全新規でデザインされています。このデザインに立ち向かったのが20代前半のマックスファクトリー原型師・相樂ヒナト。ここにあるフィギュア以外の新規パーツは、彼の手で生み出されています。そのこだわりも、説明書内で解説されています。
こうやってみると新規パーツの量も膨大なのが確認できます。まさにストライクドッグをベースに性能を向上させた機体という設定の流れを、プラモを組むことで楽しめるのです。

個人的にすごくかっこいいアレンジだと思ったのが、脚部のサンドトリッパー(砂漠走行用の装備)の解釈。設定イラストでは、ベルトコンベアみたいなシンプルなディテールなのですが、現代の戦車の履帯を思わせるようなデザインとなっています。1/24スケールという大型モデルにおいて、この解釈はディテールの密度感も気持ち良くなるので、素晴らしい選択だと思います。そして何より、しっかりと走りそうです。組み立てしやすくなるように、少ないパーツ数で分割しているのも良いですね。

放映当時に発売されたタカラの伝説的プラモデル「1/24 スコープドッグ」の肩には、設定画にはない「リブ」が刻まれていました。プラモデル化するにあたって彫刻されたこのリブは、ボトムズファンにとってはお馴染みのディテールとなり長い間愛されています。そして、PLAMAXラビドリードッグでもこの肩のリブが表現されています。
しかし、第1弾のストライクドッグにはこのリブは表現されておらず、設定画のようなつるんとした肩にリベットが打ち込まれていただけでした。その理由を開発担当者に聞いてみると、「ストライクドッグの後に、ラビドリードッグを出すことは決まっていました。その時にあのリブを肩につけて、ストライクドッグがアップデートされて生まれたATなんどぞというメッセージを込めたいんです」という狙いがあったそうです。派手なディテールではないですが、プラモ化によって生まれたディテールをどう解釈して自分たちの商品に落とし込んでいくのか……そんなこだわりを知ることができる、素敵なディテールとパーツなのです。

中央のカメラの曲面が非常に美しい流れでバイザーと融合しています。頭部の形状は、何度も修正を繰り返したそうで、説明書の中には最初期の頭部のCGデータから完成までの変遷も紹介されています。ぜひキットを組んだら、そのCGと見比べてください。

ストライクドッグの胸部にも同じような装甲が付くのですが、ラビドリードッグはより大型化された装甲が付きます。設定画のラインも、かなり丸みを帯びた形状で描かれていて、PLAMAXもそのラインを拾った丸みのあるパーツで表現しています。箱のようなボディに、実際の突撃砲などに見られるコンクリ装甲みたいな丸みあるパーツが胸部のアクセントとなってかっこいいのです。


背中のミッションパックや、ハンディソリッドシューターと言った武装の分割は素晴らしいです! 本体を組んだ後に、武器の製作にカロリーはかけたくない! というメッセージがビンビン伝わってきます。

左右分割ではなく、このように輪切りのように3分割されたハンディソリッドシューター。あっという間に完成する上に、合わせ目なども目立ちません。


おまけにしては凄すぎるのが、フィアナが搭乗したベルゼルガDTが装備しているアサルトライフル。左右貼り合わせたパーツに、上からカバーをするようにパーツをセットすることで、よく見える上側に合わせ目が一切来ない分割になっています。

壊れた左腕パーツも付属するので、アサルトライフルを持たせれば最終回「流星」でのシーンも楽しめます。ベルゼルガDTを突き飛ばしたと同時にアサルトライフルを奪っているキリコの凄技に、びっくりさせられます。



そして搭乗者の主人公、キリコ・キュービィー。フィギュアメーカーであるマックスファクトリーですから、こちらも素晴らしい造形でプラキット化されています。通常の顔とワイズマンを欺くために演じていた際の邪悪タイプ(キリコは演技も上手い)の顔がセットされます。台座も、ミニマムファクトリーシリーズで培われたヴィネット形式となっているので、キリコ単品としても成立するプラモとなっています。

完成すると圧巻の迫力。でも4時間もあれば完成します。両手・両足もシンプルな構成となっているので、ストレスなくサクサク組み立てられるので、最高に気持ちの良い週末になること間違いなしです。令和の世に、遂に「1/24スケール」として世に放たれたラビドリードッグ。この祭典にぜひあなたも参加して、最高のロボットプラモデルを机上にお迎えください。それでは!!