

水性ホビーカラーのメタリック塗料でぜひともお手元に置いておいて欲しい1本。それが「焼鉄色」です。とか言っておきながら、僕はこれまでこの色が説明書で指定されていると「焼鉄??? なんかガンメタルとかダークアイアンとかでもいいでしょ。ペチペチ」って塗ってました。本当にごめんなさい。焼鉄色。君は最高だ。

今まで僕がやってきた行為は、バルサミコ酢やワインビネガーが指定されているレシピに、「フツウの酢でいいっすよね?」と言いながらアタックしていたようなもの。まぁ、それはそれで自由なのですが、もし料理だったら「なんか思ってたのと違うな〜」になると思うんです。それを気づかせてくれたのが、ハセガワのバイク模型のチェーンの色に指定されていた「焼鉄色」だったというわけです。これまで、チェーンもシルバーを塗ってなんとなく黒いスミ入れをしていたのですが、焼鉄色を塗ってみたら「今まで俺はもとの味付けを知らずに勝手にアレンジメニューを作っていたワガママ創作シェフだった」ってことを突きつけられました。
こんなに渋い色が一撃で出る。こんなすごい色があったなんて……。焼いた鉄の色ってなんなんだよ。でも古来からこの焼鉄色ってのは、メカ部分に塗っておくとなんか知らんけどめちゃくちゃ脳が納得するという色で重宝されてきたようです。

メタリックなのにつや消しで、通常のシルバーとは異なった黒くて重い金属感をひと塗りで表現できます。メカのバーニアノズル、戦車の排気管、エンジンなど活躍場所が多くなるわけです。つや消しにチューンされているので、塗料がとっても食いつきやすいです。伸びも良いので、スルーっとひと筆で塗れちゃいますよ。また粒子感もあることで、筆ムラもほぼ目立ちません。

たった30秒で重量感ある金属塗装がこのように爆誕します。焼鉄色ってそもそもなんだ? 鉄焼いた時の色なんか? とか色名を見て敬遠していたあなたも、黒っぽい金属色と覚えておけば良いと思います。マジでこの色にしか出せない金属表現だわぁと、模型を楽しんできて30年くらい経ってやっと気がついたのでした。まだまだ知らないことが模型の世界にはあって最高ですね!!