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年末年始、大きいプラモデルを小さい机で作るための「取り回し法」を教えます。

 年末はデカいプラモを作ろう。大きいプラモデルは当然のようにランナーも大きい。モノによってはランナーの枚数も多い。全然机に並びきらないし、便利グッズとして売っているランナースタンドにも大きすぎて立てられないなんてケースもざらにある。「クリスマスやお正月に奮発して買った大型プラモを休みのうちに組んじゃおう」というのもとんだ皮算用になってしまう。できることならコタツでTVを流しながらプラモを満喫したい、今回はそのための工夫をシェアしたい。

 大物キットにわりとある「1ランナーに大きな1部品しかない」パターンだ。まず大きな部品は説明書の手順と関係なく最初に切り出しておく。たいていの場合、大きい部品は説明書上で部品番号を追わなくても図を見ただけでどれだか判断できる。先に切り出してしまっても組み立てに不便を感じないからだ。するとこの大きな部品のついていたランナーはすぐに処分できる。これだけでも机がちょっと広くなる。

 「ランナーの要らなくなった部分」もあらかじめ切り飛すとランナー自体がコンパクトになる。大きい部品だけ取り去った後のランナー枠自体も部品が残っているところ以外は切り落とす。記号(A、B、C……等)が表示されるランナータグが切り落とす箇所にあるなら、わかるようにマスキングテープとマジックで新たに印をつけておけばいい。

 大きい部品をはずしたら真ん中に広い空白が出来てしまったランナーは、不要になった枠自体をカットして、小さくしてしまう。大きい部品を切り離した後に小さい部品が残るタイプのランナーは虫食い状態の箇所を切り払う。大きなランナー枠から小さな部品を切り出すのは、つかむ位置であるとかニッパーの刃を入れる向きだとかを考えたりだとか、意外と多くのことに気を使うのでランナー枠自体を扱いやすいサイズまで小さくすることで取り回し易くするわけだ。

 左右の判断が付きにくい形状や、大きいけれど似たような形状の番号違いが複数ある場合はこんな感じで組み立て肯定までは部品番号タグだけ切り落とさないでおくといい。番号はわかるけれどランナー記号が確認できなくなるので、どこに使うか目星が付く部品にとどめておくのも大事。

 自分もガンプラなら作り慣れているから手なのか足なのかくらいの目星が付くからバンバン切り離しているけれど、これが対戦車砲ならきっと砲身以外は何の部品か見てもわからないので説明書で指示されるまでランナーに付いたままで作り進める。

 ガンプラではお馴染みのビーム刃の部品は最初に切り出しても対処しやすい部品。初めて見ても目星が付くような部品から試してみるといい。

 他にも自分の場合ガンプラなら顔とか特徴的な角とか、ビームサーベルの柄とか大きくは無いけれど後から先に切り出してもまず間違えない部品を切り出して容器にまとめている。

 そうこうするうちに説明書を読んでの組み立て工程に入る前にこんな状態。このくらいまで嵩が減ればコタツで作れなくもない?枠自体を小さくしたことで重ねた状態からでも片手で扱いやすく、卓上に置くことも容易になるという寸法。

 「台所の上手な使い方」というか、家庭で料理をする際の上手な立ち回りの様な意味でのテクニック。工作とか塗装といった「プラモデルを巧く」作るテクニックではないけれど、取り回しとか手順を考えて手際が良くなると「プラモデルを上手く」作れるようになった気がする。

HIROFUMIXのプロフィール

HIROFUMIX

1983年生まれ。プラモデルの企画開発/設計他周辺諸々を生業にしています。

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