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プラモデルがどデカく見えて快適性も抜群の「作業スコープ」をオススメしたいっつう話。

 人間の左右の目の距離は平均して6cm少々と言われています。直径12cmのレンズがあると、左右の目がひとつのレンズを通して対象物を眺めるので立体視が自然な感覚。さらにメガネ型の拡大鏡と違ってメガネをしたまま普通に覗き込めるのがアドです。ビーバーコーポレーションが発売した「作業スコープ」はプラモデル向けの大口径な拡大レンズです。いいぞ。

 レンズ倍率は3.6倍。「36cm離れて観ているものが10cmの距離で観ているのと同じ大きさに見える位置関係がある」というふうに考えて下さい。レンズの向こう側で切削や塗装をするときも、両手フリーで目的の箇所がしっかりと拡大されます。しかしこの感覚を写真で撮るのめっちゃ難しい!

 どうせ既製品を「模型用」ってシール貼って売ってるんでしょ、と思ったアナタ!これは模型作るときにどういう設置方法がいいのかを考えて全体のカタチをイチから設計しているんですよ(メーカーの人に聞いた)。ハの字のアームは開き具合を調節可能で、滑り止めのゴムと関節部のふたつのネジで安定感もバッチリ。スタンドライトみたいな台座が真ん中にドデンとあるわけではないのでフットプリントが小さく机の上が有効に使えるのが良い。さらにレンズ部はマグネットで着脱でき、俯仰もスムーズに調整できます。大きさは350ml缶からイメージして下さい。

 オプションのスコープを合体するとこんな感じに。倍率が4.8倍(24cm向こうのものを5cmの距離で観ているイメージ)になりますが、焦点距離がシビアになるので顔をだいぶ近づけて被写体をレンズに寄せないとピントが合いません。筆や刃物を操るには少々ワーキングディスタンス(レンズ前玉と被写体の距離)が短すぎるので、あくまで加工後の確認やパーツ細部の鑑賞に使えるかな……という印象。スコープはあくまでオマケですね。

 模型作るときに大事なのは明るさと「対象物がちゃんと見えている」ということ。いまいち見えづらいなぁ……と思っているときは、いまいち削れていないしいまいち塗れていないと思ったほうがいいです。机の上を充分に明るく照らし、パーツが大きく見える状態で工作や塗装をすれば、ちょっとばかりラフに見えても肉眼ではだいぶキリッとした仕上がりになります。拡大鏡は「モノを拡大して普通よりも緻密な仕事をする」というよりも「あ、これくらいできていると精密な感じに見えるんだな」という感覚を体得するためにあると私は思っています。

 写真だとイマイチ分かりづらいのと、実際に使う人がどういう感想を持つかがとても気になったので動画を撮りました。今年の全日本模型ホビーショーの会場で「あ、これすごくいいな」と思ったアイテムなので、ぜひともみなさんも両手フリーで視界クリアーな作業スコープを手に入れて下さい。そんじゃまた。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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