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プラモデル作りに効くマルチな固定具を手に入れた話。

 治具(じぐ)。加工作業とかの中で工具の位置合わせを行う器具の事です。挟んで固定する万力とかも治具ですね。この言葉が英語の”jig”に対する当て字だと知った時、その字の収まりの良さや漢字で見たときの日本語感の強さに何とも言えない感動を覚えて以来、好きな日本語です。治具。道具関係の言葉でいうと直角定規のスコヤが英語のsquareが訛った、というのも美しいですね。発音がいい。

 さて、以前から気になっていたタミヤさんのペインティングスタンドを使う機会があり、そのあまりの便利さに、そろそろ紙コップからの卒業かな……と物色していたところ、更に琴線に触れるものを発見してしまいましたので予定変更で買ってきました。LMGさんのAFV模型製作用ジグ LMGBB-05です。
 お察しのとおり、「治具」という名前ありきでの購入です。LMGさんはレーザーカットした木材の商品を取り扱っているウクライナのメーカー。レーザーカットされた板が入っているのでもちろん組み立ては自身で行います。プラモを組み立てるための治具を自分で組み立てる。この面倒くささこそ面白いですね。

 板にみっちりパーツが入っています。レーザーカットの商品は、塗料入れとかパズルとか色々組み立てたことがありますが、作りやすさにはそれぞれ差があるような気がします。レーザーの精度なのか、使用してる木材の問題なのかは分かりませんが抜きにくかったり、はめにくかったり。今回組んだのは板の反りなどもなく組み立てやすかったですね。レーザーの出力の所為か焦げ目が強いような気はします。

 クリップの固定部分は接着後収縮チューブで固定されていて丁寧な仕事を感じます。説明書に関していうと割と不親切というか番号とか違うのも散見されますが、パーツの形状を信じて組み立てて行って完成。組み立てるものは台座がひとつと選択式のパーツ固定部分がふたつ。固定パーツが4本のものと3本のもの。3本の方はフックとクリップの選択式です。

 さっそくこれまで使っていた紙コップから選手交代。戦車の砲塔部分を固定してみましょう。おお、文明開化。ネジで爪の位置を固定するので内側から引っ掛けるも外からひっかけるもどちらもできます。

 車体部分は4本の方で。いい感じですね。しっかり固定すればひっくり返しても落ちない程度の固定力はあるのでくるくる回しながら塗装できます。

 名目はAFV用ですが基本的にはただの棒ですので飛行機や車も固定できますね。車プラモからも紙コップくんが卒業です。

 治具という響きが好きなだけで選んだので正直値段とか機能とか考えるとタミヤさんの商品と紙コップは偉大だな、と思ったりしなくもないのですけれど、趣味の道具はいいものより好きなもの、というのが楽しく遊び続ける秘訣かなと思っております。使う度に俺は治具を使ってるぜ、と思いながらこれから楽しくジグを使う事、つまりジギング(誤用)していくこととしましょう。

いちのプロフィール

いち

16の頃に別れたプラモデルと36で再会した82年生まれ。

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