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美しすぎる宇宙戦艦のプラモデルを作る/HMA『銀河英雄伝説』のブリュンヒルト

▲唯一無二のプラモデル体験です。

 宇宙戦艦のプラモデルは数あれど、こんなにスマートで尖ったデザイン(物理的にも)ってなかなかありませんから、その組み立て体験はどうしたって新鮮なモノになるのです。OVA『銀河英雄伝説』(石黒昇監督版)に登場するブリュンヒルトのプラモデルが、HMAから発売されました。嬉しい。

▲何に見える?

 スタジオぬえの加藤直之氏による美しいデザインの塊が、ランナーに散りばめられています。私にとって美しいデザインとは「生物的な」とか「宝石のような」とか、記憶の片隅に力強く存在するんだけどなんだか輪郭がボヤッとした様々なイメージを、ハッキリとしたカタチとして腑に落ちるように示してくれるモノではないかと思っています。自分の気持ちを重ねられる抽象的な歌詞の歌謡曲が、その人にとって名曲となるように。

 私は分解されたブリュンヒルトのパーツを見て、白く透き通った「イカの刺身」の曲線を強く感じました。美しいなぁと、ため息を漏らしました。わさび醤油で食べたら絶対に美味しい。日本酒も合う。ファイエル。本能に訴えかけるデザインです。プラモデルのパーツとして観察できたから、得られた気付きです。

▲流体金属?にエンジン?をくっつけている?

 人類史上初めて発売されたブリュンヒルトのプラモデルなので、「こんなパーツの形状と工程、見たこと無いぞ……」の連続です。よくわからんパーツによくわからんパーツがくっついていって、なんだかブリュンヒルトになっていきます。低解像度な認識ですが、それがまた楽しいのです。これはかつて、モデルグラフィックス誌のインタビューで加藤直之氏が一部のディテールの機能や設定に関して、「何も考えてないんです。」と言っていたお陰。

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 組み立ての所感ですが、デザインナイフでしっかりバリを取り、プラモデル用セメント、流し込み接着剤を丁寧に使い分けて組み立てれば、ちゃんと完成します。一部、パーツの合いがルーズだったり、スキマが空いたりする部分もありますが、仮組みをして、デザインナイフと粘性のある接着剤で微調整すればOKです。オーベルシュタインも「よいモデラーとは、プラモデルを素材として活かせる人を言うのです。」と、キルヒアイスに言っていましたしね。

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▲一部のパーツにシルバーをスプレーしただけで、パキっとした仕上がりになる構成。

 成形色はパーツすべてが、パープルみのある綺麗な白。色塗りを前提とした分割になっています。これは自分好みの色に染めないと勿体ない。成形色+シルバーの塗装だけで、もう最高です。

▲キットには台座付きですが、私は真鍮線をブッ刺して浮かぶようにディスプレイしています。

 そして1箱に2セット入っているので、遊びの幅が広がります。2隻目は1隻目よりも上手く組み立てられるでしょう。光沢塗装とつや消し塗装で作り分けても楽しいでしょう。私は、もう1隻を筆塗りで仕上げてみました。

 HMAのブリュンヒルトは巨大な宇宙戦艦の、小ぶりなプラモデルですから、望遠鏡で遠くから観察したような歪みの無いスマートなシルエットとして目に映るのが魅力です。卓上や手のひらの宇宙で泳いでいる姿は、とてもカッコよくて、かわいくて、美しいですよ。

ハイパーアジアのプロフィール

ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。

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