新プラモがレジェンドプラモを呼び起こす。プラモのバトンリレーは前だけじゃない!

▲ファインモールドからサプライズ発表された「航空自衛隊 F-2 戦闘機」。ファントムに続き、ファインモールドによってどのようなキットに仕上げられるのか楽しみですね

プラモのバトンリレーは前進だけじゃない。前にも後ろにも、横にも行くかもしれない。だからこそ一つのモチーフからさまざまな商品が誕生する。特にスケールモデルにそれは当てはまり、同じモチーフのものが時代ごとに更新されていく。そのパーツを見比べたり、実際に組んでみていろんなことを考えたり、立体物とおしゃべりする時間は俺たちにとってきっと幸せな時間だ。

▲タイプは違えど、異なるメーカーから送り出された「隼」の新旧キットが味わえる

今俺の中でホットなバトンリレーはハセガワとファインモールド。最近では1/72スケールのファントムがファインモールドによって更新され、さらにはハセガワの定番人気キットとしてラインナップされている「F-2 戦闘機」も、ファインモールドが新作を出すと発表した。このことによりハセガワの定番のキットは一つ古いキットという線が引かれたのかもしれない。でもその線を引くだけだとバトンはもう前にしかつながらない。俺たちは振り返ることができる。そしてプラモを楽しむことができる。新しいものの後ろにいる先輩の背中に近づいてみないか(nippperで俺はそんなバトンリレーをしたいと思い、「花金プラモ」などを通してさまざまな年代に発売されてきたプラモを紹介している)。ファインモールドのF-2の発表は俺をそんな気分にさせてくれた。モデルグラフィックスのマガジンキット(ファインモールド製)の隼一型を組んだ自分は、ハセガワの定番であるレジェンドキット「隼二型」に会いに行きたくなった。

▲箱絵の美しさはそっと棚に飾って置きたいほど。こんなかっこいいイラストの箱が税込880円。恐ろしすぎる
▲1982年生まれと、自分が生まれる前からあるプラモ。正直もっとバリとかあるかと思ったら、すごい綺麗。凸モールドもヨレがない
▲エンジンだってそれらしいモールドで仕上がっている。カウルの中を覗かれても安心
▲現代にも胴体が反ったり、ズレたりするプラモは多数あるが、この隼のピンとした佇まい。全く苦労せずピシッとパーツが合う
▲胴体と主翼を上下でフィッティングさせる定番のパーツ構成
▲これも問題ない!
▲1時間もしないで、美しい隼が目の前に。すごい先輩だ

新キットが発売する意味は、既存キットを古いものにするだけではない。昔のキットも棚から目覚めさせてくれる。「お役御免でしょ」って思う気持ちもわかる。でもニューヒーローに会いに行く前に、今までこの世界で多くの人を楽しませてきたレジェンドに会いに行くのも悪くない。プラモは新しいのも古いのも、手懐けやすい奴も変わり者も一緒に棚に共存している。そしてそれを俺たちが選べるから楽しいんだよね。

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フミテシ

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。