プラモの表面に走るスジ!彫る&埋めるのすべてをまとめたモデルアート最新号。

 スジ彫り。プラモやるまで知らなかった言葉ですが、要はプラモの表面にスジを彫って「ここに板の継ぎ目がありますよ〜」というのを表現する記号的な意匠(とその手法)のことです。実際にクルマや飛行機を見ても、外板の継ぎ目にミゾがあるわけではないのですが、模型というのは小さくするときにあれやこれやを誇張したり省略したりすることで「ソレらしさ」がブーストされる側面を持っているんだな〜。

▲これがスジ彫り。パーツ表面に凹んだ線が走っています。

 今どきのプラモにはパーツに最初からスジ彫りが入ってるんですけど、例えばパーツとパーツの合わせ目を消すとヤスリ掛けたところはスジ彫りがなくなってしまったり、金型の都合でスジ彫りが入れられないところもあります。あと基本的に金型は消耗していくので古いキットはスジ彫りが消え入りそうなくらい弱い表現になっちゃうこともあるな。

▲もっと言うと昔はスジ彫りではなく凸の線で表現されていた。

 ということで、自分で凹んだ線をキレイに彫ろうぜ!というのが今月の『月刊モデルアート』の特集です。なぜ彫るのか、何を使って彫るのか。フリーハンドで彫るのか?それともなんかガイドとか使ったほうがいいのか……。じつはスジ彫りというのは人によってやりかたがまちまちだ。上手い人は適当なカッターをフリーハンドでビャーッと走らせるだけで美しくこなしてしまうし、そんなんできませんよ!という人のためにめちゃくちゃいろんな道具が売られていたりします。要は「これが正解!これやっとけば間違いなし!」という方法論がない世界なんですよね。

 本特集を読むと、スジ彫りに与える役割を考えつつ、それにあった道具はこんなのがあるよ〜というのをかなり網羅的にまとめてあることが分かります。逆に言うとプラモにただ線引くだけでこんなに書くことあるんだから模型趣味って豊饒だよな〜と思うのですが、どうでしょうか。

 入れるスジあれば埋めるスジあり。ということで、スジ彫りを埋める、彫り直す、凸ラインのキットを凹ラインにしちゃうなど、百戦錬磨のモデラーによる技法とツールが満載。これ全部真似しましょうとか言うと大変なので、まずは「これは彫りたいな……」という必要に迫られたときに、自分でもイケそうな道具を選ぶというのが良さそうです。模型専門誌って、網羅的だと便利そうに見えますから情報量もパンパンになります。読者のみなさんは、自分にもできそうなこと、自分でやってみたいことをチョイスして、マイペースで歩いてみてください。そんじゃまた。

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。