アナタのその作品、本当にプラモデルだと思われていますか……。

 突然ですが、この世のほとんどの人が上の写真を見たときに「あ、ガンプラですね!」という感想を持ちますね。もしくは「あ、ガンダムですね」みたいな。どっこい、左は塗装済み完成品で、右がプラモデルです。俺にとってはもう、両者は全然違うものであります。しかし、プラモを作ったことがない人からすると「自分で作ったのと、そうでないもの」というのはほとんど同じに見えます。「いやいや、合わせ目消しとかエッジ出しとか汚し塗装とか、プラモの完成品見ればプラモだってすぐわかるでしょ!」というのはモデラーだ!

 ところで、どうして私がランナーの写真(パーツが枠にくっついた状態)に目覚め、nippperもランナーの写真を掲載することにしているかというと「あ、これプラモなんだ」ということが誰の目から見ても明らかだからです。ランナーを見ると、「これは自分で組み立てなければいけないものなんだな」とか「色が着いてないということは自分で塗るのかな?」とか「これ組み立てたらどんな形になるんだろう、自分も組んでみたいな……」と思うことが遺伝子工学的にも証明されています(本当か?)。

 さて、お惣菜屋さんに行くとお惣菜が並んでいます。我々がそのパックの中を覗き込んでも、工場で大量に機械的に作られたものなのか、お惣菜屋さんのスタッフが裏のキッチンで朝から作ったものなのかはわかりません。そんなときに活躍するのがこれだ。これがなければ我々は雰囲気で惣菜を買うことになる。

▲「手づくり ~HAND MADE~」のシールです。ホームセンターでたまたま見つけた。

 いきなりどないやねんという感じですが、いくらウマいものを作っても「出来合いでこんな感じなんでしょ」と思われたら悲しい。私はいまのパートナーとすごく長いこと付き合ってきたつもりなのですが、「自分と同居している男がグレーのプラスチックに自分で塗って”完成”としているのだ」ということをわりと最近まで知りませんでした。マジかよ。オレはビビった。ということで興味がなさそうでも「貼りました」「塗りました」という報告をちまちまするようにしたら「へー」「こまかいね」「あ、これは無理だね」みたいなリアクション(薄めの理解)が得られるようになってきました。

 ということで、プラモを作ったら「これはワタシが切って貼って削って塗って作ったんじゃ!」というアピールはすごく大事だなと思ってこのシールを買ったんだ。どうですか、なんか「手づくり」って言われると突然愛おしくなるように、Twitterとかフェイスブックとかインスタグラムで模型を自慢したいときは「これ、自分で組んで塗ったんですよ!」とアピールするのマジ大事だと思いませんか。

 なんだかボンヤリした話に聞こえるかもしれませんが、「え、これ人間が自分で頑張るとできるのかよ!」「じゃあワタシもやってみるか!」という人、案外モデラーの外側の世界にまだまだたくさんいると思うのです(何を隠そうモデラーじゃない人のほうがこの世には多いので)。みなさん、もっと「作った宣言」を具体的にスルノデス……。今日は模型をいっぱい作っているのでまた明日。うふふ。

<a href="/author/kalapattar/">からぱた</a>
からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。