悩みに悩んでやっと塗装が始まった前回。一度方針さえ決めてしまえばあとはジェットコースターです。残業は明日の私に丸投げ、定時退勤を決め込んだら1日で全身の簡易モジュレーション塗装が完了しましたよ!

一度組み立ててみて、気になる点を直していきます。印刷すると文章の間違いに気づくアレと一緒!う~ん……思ったより全体的に色がチガうな~。一度バラして軌道修正していきますか。

全体的に影のパープル感が薄かったので、パープルヴァイオレット(勘で選んだ)をエアブラシで下の方から広めにうす~く吹きます。

青いパーツは逆にハイライトが足りない感じ。白に振ります。さらに、もう少しパープルみがほしいので白と同じようにパープルヴァイオレットでシャドウを追加します。

エアブラシと筆塗り、用途に合わせて使い分けられるとスムーズに制作が進みます。細かい塗り分けもルーペを使えば結構簡単にいけますよ。

私の愛用する水性塗料ファレホ(ボークスで買えます)のブラックグレーは高い隠蔽力とマットさに加えて、目立ち過ぎずイイ感じの黒です。その代わりに塗膜は超弱いので、触らないようなところに塗るか、トップコートで保護してあげる必要があります。
これで基本塗装は完了。今回塗装に使ったカラーはこちら。

塗装が終わったら最後の仕上げ、デカールを貼っていきましょう。


危惧したとおり、グラデの部分に貼ると目立つぞ……どうしたら……いやまて……方法はあるはず……必ず!考えろ…考えろ…考えろ……!思考を止めるな……!そうだ!!!!!

グラデーションのかかった部分にデカールは無かったんだよ。いいね?グラデーションになってない部分には普通に貼りますので許してにゃん体操。筆塗りでグラデーションをつけながらコーションマークを書き込むことも不可能ではありませんが、そこまでは時間がいくらあっても足りません(残業放り投げてきたし……)。
模型製作においてどこに時間をかけて作業するかは個性が出るところ。私にとってVer.kaの好きなポイントはコーションマークじゃなくて「色づかい」だったようです。
そして最期につや消しトップコートをビャっと吹いて完了(途中で間違えてつや有りを吹いてエライ目に合った……)。長かったようで短かった。構想2週間、製作2週間の成果物がこちら。

やだ、かっこいい……デカールの使用量は通常の1/3と逆シャア状態ですが、Ver.kaとしての風格は損なわれてません(損なわれてません!)。


雑なデータ分析を叩き台にして、勘で軌道修正をしながら「イラストの雰囲気」を立体物にバランスよく落とし込むことが出来たんじゃないでしょうか!?やったぜ!自画自賛祭り開幕!
デュオ「やったな、アジア!」
五飛「ふん、当然だ。」
トロワ「たいした男だ。」
カトル「今わかりました。宇宙の心は彼だったんですね!」
一人だけ何を言っているのかわかりませんが、褒めてくれてありがとう。

このMGウイングガンダムVer.kaですが、Ver.kaシリーズとしては第1弾のRX-78に続く2番目の機体で、78とは打って変わって曲線の多い造形が楽しめます。これが本当によく出来ていて、全身に塗装してやるだけでビシっと決まります。今回はゲート処理、頭と弾倉の合わせ目消しをしただけですが、これだけでパーフェクトガンダム。初めてマスターグレードの全塗装にチャレンジしたいという方には超オススメのキットですので是非。
4週にわたってお送りした今回の企画ですが、様々な楽しみ方を再発見できました。色彩を分析したり塗装を工夫して「こだわる楽しさ」。勘で色を選んだり、デカールを貼らずに作る「こだわらない気持ちよさ」。自分のやりたいことをバランス良く実行することで、私の「一番欲しいプラモデル」を最短の道のりで完成させることができました。プラモは取捨選択の遊び。みなさんも「やりたいこと」を見極めて、エイヤと手を動かしてみましょう。思ったよりも素敵な結末が待ってますよ!