家庭台所用洗剤「キッチンマジックリン」は、ラッカー塗料にダメージを与えることなく上に塗った水性塗料をつるんと拭き取ることもできる凄いヤツ。この性能を活用して車模型を塗ると、めちゃくちゃ爆速でめんどくさそうな塗り分けをスイスイ回避していけますよ! それでは、レッツドライブ!!
今回はアメリカの隅っこで走ってそうな、つや消し車にしたいので、ラッカースプレーからつや消しホワイト(シタデルカラースプレーのホワイトスカーを塗装。マジ最強のつや消しホワイトスプレーです)を塗装。お次は窓周辺のモールをラッカーのシルバーで塗っていきます。車模型はこの部分の塗り分けに細かなマスキングをしたりするのですが、今回ご紹介する塗り方なら細かなマスキングは入りません。大雑把にボディ周辺だけマスキングします。
モール部分にラッカー塗料の銀を塗ります。つや消し黒などを指定されている車ならラッカー塗料の黒を塗ります。エアブラシを細吹きできるように絞って狙いを定めていきましょう。
シルバーを塗り終えたら、ルーフ部分は水性ホビーカラーで塗り分け。ネイビーブルーにつや消しブラックを少量混ぜたもので塗装しています。真っ黒より青っぽい黒になってかっこいいです。銀で塗ったモール部分にバンバンはみ出して、なんなら塗り潰しちゃっても問題ないですよ。
そして登場するのがキッチンマジックリンです。原液にそのまま綿棒を突っ込んでください。その後ティッシュの上で綿棒をトントンと叩いて、余分なマジックリンをティッシュに吸わせます。
モール部分を綿棒で拭き取ってください。すると上塗りした黒だけがきれいに拭き取れます。下のシルバーはいっさいダメージが無く、ピカピカのままです! 気持ちよし!
最高です! たった10分で塗り分けが完了しました。ラッカー塗料、水性塗料、マジックリンを合わせて使うだけでこんなにも快適に塗り分け可能です。
めちゃくちゃ周囲に水性ホビーカラーの黒が飛び散っています。これがラッカー塗料だったら頭を抱えてしまいますね。安心してください。水性ホビーカラー、その他の水性塗料ならマジックリンで簡単に拭き取れます。
マジックリン洗車完了! きれいに拭き取れました。ボディはつや消し塗料なので、表面がざらついているのにも関わらずきれいに拭き取れました。ツルツルの光沢塗料面ならもっと簡単につるんと拭き取れますよ。
ラッカー塗料と水性塗料をうまく使い分けることで、車模型の塗り分けはとっても楽になります。また水性ホビーカラーの性能アップによって、ラッカー塗料の上から塗った塗り分け部分のクオリティの差も全くありません。ラッカー塗料だけで塗装していたそこのあなた! 今すぐ水性塗料とキッチンマジックリンを準備して快適なドライブに出かけましょうぜ! アディオス!!!!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)