

変形メカだけどロボット形態に限定してカッコいい造形を目指したPLAMAXのVF-1 バトロイドバルキリー。その第二弾として発売されたD型が「なんでPLAMAXのバトロイドがこんなパーツ構成なのか」という疑問に完全に答えてくれました。正直言って、こんなに塩梅のよい「色分け済みのロボットプラモデル」は久々に組んだような気がします。
VF-1Dといえばベージュとオレンジのツートンカラーが特徴です。デカールを貼らなければほとんど真っ白なVF-1Jと比べると、まずハコを開けたときに色味のあるパーツが目に飛び込んでくるのが嬉しい。そして「設定の塗り分けラインでパーツが分割されていたことに気づいてはいたけど、実際見せられるとめっちゃ嬉しいなコレ」という感情が溢れ出してきます。スネの側面がVF-1Jでは「白いパーツの上にまた白いパーツを重ねる構造」だったのが、「ベージュのフレームにオレンジのパネルをハメる」という体験に置き換わるのです。

さらにD型は複座なので機首周りの形状がA/J/S型と異なり、結果としてバトロイド時の胴体上面が真っ平らになるのが特徴です。さらに複座のシートがエレベーターのようにニューっとせり出してくる劇中の描写(これもただのギミックではなく、ちゃんと作劇のための演出として設定されているのがおもろいんだよな〜)を再現可能なパーツも入っています。その他こまごまとしたVF-D専用パーツも新規金型で追加されていますな。

楽しいフィギュアは着座状態の一条輝、左右の腕と脚がそれぞれ前後に分割されたワンピースといっしょに造形された分割が楽しいリン・ミンメイ、そしてワンパーツでこれ以上ないポーズを取ったヨッちゃんの3人が付属。1/72スケールなので指先サイズなのですが、それでもよく見るとちゃんと「芝居」をしているのがわかります。

ダイナミックなパーツ分割でスルスルと組める設計なので、勢いちょっと手を動かしたくなります。胸や頭部の黒ベタ部分にはデカールも付属していますが、面相筆で色を置けば「プラも塗ったぞ!」という充足感がブワッと広がります。パーツがもともとオレンジだから、はみ出したら爪楊枝やマジックリンを染み込ませた綿棒で拭えばキリッとした塗り分けが誰でも楽しめちゃいます。

デカール貼ってスミ入れして、黒いところや灯火類をちょこちょこ塗って、最後にツヤ消しのトップコートをどーんと吹けば素敵なVF-1Dバトロイドが完成。とかく複雑な構造を細分化したパーツで再現することが多くなった昨今のロボットプラモの世界に、必要最小限の機構を備えつつもシンプルなパーツ構成で「劇中のイメージを手早く楽しめ、手を入れたくなる場所がふんわりと用意されている……」というナイスな設計思想が温かく感じられます。VF-1というメカデザインのおかげもあって、どこか懐かしく、でも決して古くないプラモデルの佇まい。この不思議な感覚は、ぜひとも多くの人に味わってもらいたいと思うのでした。そんじゃまた。