戦場の緊迫感を、車両と人のプラモで切り取った最高の模型たち。先頃タミヤより再生産されたミリタリーミニチュアの傑作である「M3A2」シリーズの3種は、どれを買ってもその要素を思いっきり楽しめるプラモです。今回はトラックの後ろにめちゃくちゃかっこいい対空機銃を搭載した「アメリカ 自走対空機銃 M16 スカイクリーナー」をピックアップします。
M3A2というのは、アメリカ軍が第二次世界大戦で使用したハーフトラック。前輪がタイヤ、後輪に当たる後側はキャタピラ(無限軌道)になっていて、整備されていない悪路でも活躍できる便利な兵員輸送車でした。使い勝手の良さからさまざまなバリエーションが登場しています。スカイクリーナーは、重機関銃の超傑作で、今でもアメリカ軍で使用されている「12.7mm ブローニングM2重機関銃」を、4丁も連装した対空機銃をM3A2に搭載したモデルです。
この対空機銃がめちゃくちゃかっこいい上に、説明書でも初っ端から組むように指示されます。本車両のメインディッシュからこのプラモ製作はスタートするのです。
このキットは1976年4月生まれのスーパーレジェンドプラモ。しかし、その完成度は今でもバチバチに通用するすんごいプラモです。完成見本写真は当時のマテリアルで製作された物なので、味わい深い物ですが、組んでみるとそのシャープさに驚くこと間違い無し。僕らの時代のマテリアルで塗装してやることで、スーパーな完成度を楽しめます。だから安心して買ってください。
中央にコクピットのような席があり、その両サイドが機銃座となっているデザインがなんともSFメカ味があってかっこいいのです。パーツ1個1個をよ〜くみると、現在のプラに比べてシャープさは落ちますが、全てのパーツが合体するとそんなこと忘れるくらいかっこいいのです。
左右の機銃座を中央の台座に接着。台座のシートにアニキをスポッとはめた時の塊感がなんともクレイジー! アニキの目線も空を見上げていて、攻めてくるドイツ軍の飛行機を警戒している緊張感がビンビンに伝わってきます。
シールドを付けると、ロボットの頭部にめちゃくちゃ見えてきます。この対空機銃の部分だけでもめちゃくちゃに面白い「M16 スカイクリーナー」。これだけの傑作プラモが再生産されたこのチャンス、絶対に逃さないでくださいね!!! それでは。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)