

世はウェザリング塗料戦国時代。右を向けばウェザリングカラー、左を向けばエナメル系ウェザリング塗料。一体はどれを使えばいいの!? ってなるほど豊かになりました。豊かになることは良いことなのですが、それによって「触らんとこ」ってなること、あると思います。そんなあなたに「パッケージ内の4色を使えばいい感じになるぞ〜」っと、世界を代表するウェザリングの神モデラー「ミゲル・ヒメネス」がプロデュースしたウェザリングカラーセットが登場しました!!!

それが、GSIクレオスから新しく発売されたウェザリング用塗料セットが八雲カラーセットです。金のラベルに八雲の文字。やたらと重厚なパッケージとビジュアルからもビンビンに攻めてきます。
これはスペインのスターモデラー、ミゲル・ヒメネスと日本の塗料メーカー、GSIクレオスがタッグを組んで開発をしたものです。ミゲル・ヒメネスは世界を代表するウェザリングの達人。アモというメーカーをプロデュースし、彼の技を翻訳したような塗料やツールをいくつも発売しています。私も大好きな「筆ぶしゅ」は楽しいテクニックですね……。

今回彼が研究したウェザリングの色や技を基に、人気のWWIIドイツ軍車輛の活動地域をベースとした4つのセットが発売されました。セットに入ったカラーとパステル&ペーストを組み合わせるだけで説得力あるウェザリングができるというシステム化された塗料セットです。

また彼のプロデュースするアモの塗料はエナメル系塗料ですが、こちらの八雲セットは基本的にウェザリングカラーの油彩系に合わせて作られています。ですので、ウェザリングカラーを愛用している人はマッハで使用可能です。ウェザリングカラーと併用もできるわけですね。

ということでミグにウェザリングを(勝手に)習った(つもりの)私にとってはたまらないアイテム。早速セットAの「WWII ドイツ軍 西部戦線用」をトライしてみましょう。まずは基本のウォッシュ。これはスミ入れからぼかしてちょっとした色つけまで、広く使える色ですね。いい感じのグレー寄りのブラウンです。

そしてこちらがダークストリークグレイムです。これはストリークと言われる、強い雨だれのような表現をするための塗料です。ダークウォッシュはシャバシャバですが、こちらはトロみがありますね。

使い方はまず雨だれを表現したい面にさっとタテに塗料を乗せていきます。濃い目と薄めの2パターンを用意しました。このときすでに雨だれの方向は決めて描きましょう。

数分乾燥させたのち、専用うすめ液をほんのり湿る程度に含ませた平筆で表面を撫でます。すると引いた塗料の端がボケて、強い雨だれ表現になります。塗料の伸びも良いですよ〜

こんな感じでいっぱい雨だれを描いて、筆で引いていきましょう。筆もメーカーによっては、クシ状に隙間のあるストリークに適した筆も販売しているんので、よりやりやすくなっています。

3つ目のビンはドライマッドです。乾燥した泥をイメージしたペーストで、粘り気も強いです。筆先でつついたり、筆でなすりつけたりするといろいろ表情がつきます。

こんな感じで車体の下で土が固まったようなイメージで塗りつけました。塗りつけた直後はツヤのある表面ですが、乾燥するとツヤが消えます。筆に残ったペーストはうすめ液で溶かして落とすことができます。

最後にヨーロッパダストです。これはピグメントで、粉をすりつけることで表面に溜まった土ホコリなどを表現できます。軽くはたくだけでディテールに粉が溜まり、強くこすれば表面に粉の色がつきます。

これがドライマッドと相性が最高で、左側はドライマッドの上からヨーロッパダストをはたいた状態で、右のドライマッドのみよりぐっと汚れた感じがうまく演出されます。

またドライマッドの粉末はうすめ液で溶かすことができます。濡れた筆で粉を溶いて、表面に塗布してみましょう。

乾燥すると表面を覆うように粉がつきます。そしていかにも付着した泥が乾燥して白っぽくなった感じが、塗料が乾燥することでじわじわと出てくるのですごく楽しいです。つきすぎたかな、と思ったら濡れたティッシュや綿棒などでこすればすぐとれます。


八雲セットはミグの研究したカラーで、お互いの効果が良く発揮できるように調整された統合的なウェザリング用塗料です。ウェザリングは楽しすぎていつもやりすぎてしまうのですが、これは本当に配合がよく手がとまらなくなります。今回は西部戦線の汚しをしてみましたが、ロボットや航空機、果てはラリーカーなど、どんなジャンルの模型でも汚せると思いますので、みなさんもぜひ八雲カラーでウェザリングを楽しんでください。