クルマのプラモを作った人しか知らない「めっちゃ気持ちイイ最後の仕上げ」の話。

 プラモが完成する瞬間をイメージしてみてください。案外最後の作業って地味ですよね。「よし!ここをくっつけたら終わりだぜ!」というのがかなり明確にある人は幸せだと思いますが、飛行機とか戦車作っていると、汚し塗装をどこでやめたもんか、小さなパーツがしっかり付いたかどうかの最終チェックとかをして「うーん……できた……かな?」みたいになります(Twitterに写真を上げる瞬間が「うおー!できたできたできた!」の瞬間かも)。

 そこでカーモデルですよ。久々に完成した。そしてクルマのプラモが完成する瞬間というのは、タイヤがドーンとハマったところな気がします。基本的にシャーシとボディを別々に作業して、最後の最後にタイヤをくっつける人が多いのではないか。そうでもないか。どうだろう。オレはそうなんだよ。実物も多分そうだし。

 で、このタイヤのサイドにくっついているロゴを再現するのがタイヤマークです。これはデカールではない。タミヤが「タイヤマーク」と呼ぶ独特な物体で、カーモデル初めて作る人や私みたいにたまーに作る人は「えっと、これどうするんでしたっけ」となるやつ。忘れるので説明書を読みます。図解されていないので見落としがちなんですが、タイヤマークはこう使う。

 ペラッペラの薄紙に裏返しの文字が印刷されているので、これを丁寧に剥がしてからタイヤの上に乗っけて、水付けて撫でるとなぜかタイヤのほうにロゴがくっついて二度と剥がれなくなるというシロモノ。この作業、ものすごくひさびさにやったら「うわ……気持ちイイ……」ってなったんだよね。

▲ペリリ……
▲タイヤに乗っけて水を含ませた筆で撫でる
▲転写成功!

 デカールみたいにニスが周りに残ったりしないし、シャープでバキッとしたタイヤメーカーのロゴが入るとカーモデルが引き締まります。しかもこれ、カーモデルのタイヤ以外でほとんど見かけない物体なので、レーシングカーを作った人しか味わえない快感なんじゃないかと思うんですよ。位置合わせにちょっとだけ気を使いますが、転写自体はデカールよりもずっと簡単です。

 ということで、チマチマ作っていたタミヤのザウバー メルセデスC9が完成。最後の最後にタイヤマークを貼る感覚を忘れていたので、思わず「これ、みんな忘れてる(or知らない)のでは!?」と思った次第。この不思議で独特な作業、カーモデラーにとってはアタリマエかもしれませんが、未体験だというアナタなら絶対に「気持ちイイ!」と思わず笑顔になること間違いなし。次のカープラモは「タイヤマーク入ってるかな!?」をキーワードに探してはいかが?

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。