
各種アクリルマーカーがいろんなメーカーから発売されており、ちょっとした時間にプラモデルを塗るのが楽しい季節です。匂いなし、発色よし、伸びよし……とかなり良いことがたくさんあるわけですが、均一に塗るとなると少々ムラが気になることもあります。そういうときの下地塗装について書いておきます。
下の写真はなにもしていないプラスチックの地に直接バーっとアクリルマーカーを塗り拡げた状態。もっと弾かれるかな……と思ったらかなりベタッと塗れていてむしろ拍子抜け。とはいえこのまま全体を塗って放っておくとけっこうムラっぽくなります。ムラを少なくする秘訣はペンの先で塗るのではなく、ペンを寝かせて穂先の腹をパーツに当てるようにしてたっぷりと塗ることです。さて。

こちらのパーツにはヤスリを当てます。面をキレイにしましょうとかそういう意図ではなく、単にツルツルのプラスチックの表面を少しだけザラザラにするのが狙いです。つや消しで仕上げるなら#600で充分です。平らな面は板が付いているヤスリ、曲面ならスポンジが付いてるヤスリがオススメ。

さっきの写真と同じじゃーん!と思うかもしれませんが、ヤスリをかけてカサカサになった表面にアクリルマーカーをすべらせるとこれがまあとても気持ちいい。なるべく同じところを擦らないよう穂先を動かして全体を覆うように塗ります。ちなみにここで使っているのはArrtxの#40(コバルトっぽいブルー)です。Arrtxのマーカーは発色がエグいのとそうでもないのが混在しているのですが、#40はトップクラスにきれいな発色が期待できる色です。

マーカーで全体を一回塗りしたときの乾燥状態を見比べます。ヤスリがけなし(写真左)はかなりムラムラです。乾ききっていない塗料が穂先に引っ張られて動き、濃いところと薄いところができている感じ。ヤスリがけをしてから塗ったもの(写真右)は少々ムラっぽく見えますが、塗料の定着がよく左よりもかなりキレイな仕上がりです。

二度塗りするとその差は縮まりますが、よく見るとやっぱりヤスリがけをした右側のほうが滑らかな表面になっているのがわかります。白い線が残っているのはスジ彫りの中に塗料が入っていないため。これはあとでスジ彫りをマーカーでなぞればキレイに色が入ります。反対に塗料が入らないように注意すれば下地の色を残せる、というのも効果として覚えておくといいかもしれません。

ちょっとした凸凹やムラはつや消しのトップコートを吹き付ければ肉眼ではほとんどわからないレベルに収まります。トップコートは水性の缶スプレーもありますが、今回はあえてラッカー系のGGXクリアーを使用。たっぷりめに吹き付けましたが下地の塗料が溶け出して妙なことに〜みたいなのもありませんでした。アクリルマーカー、すごいぜ。

今回はわかりやすいように大きめのパーツを使いましたが、下地塗装をしなくてもヤスリがけだけでマーカーの食いつきがよくなってムラが軽減されることが伝わったと思います(これは筆塗りでも同じだね)。小さな面積を塗るときもムラが目立ちやすいので、塗りたいところをピンポイントにヤスリがけをするのがオススメです。アクリルマーカーで「塗る」という行為をより身近に、気軽に楽しんでもらえるとうれしいな〜と思っております。そんじゃまた。