最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

米空軍戦闘機のグレー2色を瓶生で塗れるMr.カラー新色を使って、模型用塗料の面白さを感じよう!

 「アメリカ空軍のF-15Cを塗るのにガイアノーツからドンピシャの塗料が発売された!やったね!」と思っていたら、GSIクレオスのMr.カラーでも同じことに使える新色、#394と#395が発売されました。FS36251が薄い方のミディアムグレー、FS36176が濃い方のダークグレーということで、会社が違っても決まった色を塗料にしてりゃ同じなんじゃないですかどうなんですかというのがこの記事の趣旨でございます。行くぞ。

 まず#395を下塗り。オレがいままでいろんな写真を見てきた印象だと「ちょっと緑がかったグレー」なんですが、この塗料は黄色みがややあるけどボーッと見てたらほとんどニュートラルグレーと言っていいくらい穏やかな色味です。ラッカー塗料の筆塗りって難しいよね。ちょっと気を抜くと下地を掘り返しちゃう。練習あるのみです。

 垂直尾翼の中央部にモヤモヤと塗り重ねたのが#394です。記憶のなかでは「ちょっと紫がかったグレー」なんですが、この塗料はたしかに青み&赤み成分が入っているものの先程の#395同様かなり彩度が低く、落ち着いた印象。しかし#395と#394は補色に近い関係にあるので隣接しているとお互いの色味の違いが引き立って見える、という寸法です。

 たしかに光線状態によっては実機も地味な色に見えることはあり、つまるところ「色というのは絶対値でも表せるけど、環境によってけっこう違う印象になる」というわけで、ガイアノーツが同じ塗色を再現するべく発売したTL-004とTL-005の組み合わせは色が派手めに感じられる時の印象、GSIクレオスの#395と#394の組み合わせはニュートラル気味に見える時の印象を表現したと言い換えられます。

 ハセガワの「古い方のF-15C」にGSIクレオスのグレー2色を塗ってみたら、もうめちゃめちゃにカッコいい。実物に塗られている色は規格品ですからどこで塗ってもどれに塗っても同じ発色じゃなきゃ困りますが、プラモデルに塗る色は塗料メーカーによってある種の演出……つまり「記憶色」に寄せる工夫がされていることもしばしば。どれが正しいのか(=正確な再現なのか)悩むよりは、「どういう表現にしたいのか」を考えることで選ぶ時に自信が持てるようになるはずです。実物を追い求めるのもいいけど、「自分にはこう見えた!」をどこまでも追い求めてプレゼンテーションできるのが、模型趣味の懐の深さっちゅうわけなんだな。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

関連記事