
もう国内でガールズプラモデルに関わっていないメーカーを探すほうが難しい、というくらい、各社がそれぞれの「カワイイ」を競う時代になりました。そんな中でPLAMATEAが送り出すオリジナルシリーズが「VALKYRIE TUNE(ヴァルキリーチューン)」。既存IPのキャラクター商品で培ってきた人物プラモデルのノウハウを、まるごとオリジナルの世界観に投げ込んだシリーズです。初音ミクから始まり、『艦これ』時雨や『ブルーアーカイブ』のトキ、『スクライド』のカズマまで振れ幅の広いラインナップを築いてきたPLAMATEAシリーズにおいて、「ガールズプラモとして何ができるか」を真正面から考えた結果がここにあります。

今回紹介するリサ=キャスターは、ロックと勢いを全身で体現するキャラクター。全高約160mmのノンスケールながら、可動はガールズプラモの王道ど真ん中で、ポーズ付けに困ることはまずありません。レオタードベースのデザインにスカートを重ねたスタイルも、動きを阻害しない構成になっていて、立たせても構えても破綻しないのが好印象です。それでいて、リサは色数が非常に多いキャラクター。にもかかわらず、成形色と彩色済みパーツを巧みに使うことで、組み立てるだけで完成見本に近い情報量を得られる設計になっています。

衣装まわりの処理も気が利いています。スカートとネクタイのチェック柄は塗装済みパーツで再現され、単なる色分け以上の華やかさを演出。胸部やスカート、背部ユニットにはクリアパーツが使われ、キャラクターデザインの軽快さを立体でもきちんと拾っています。肩のひらひらしたパーツなども、保持は最小限のダボで済ませつつ、組んでいて不安にならないバランス感覚。このあたりは、キャラクタープラモデルを作り続けてきたPLAMATEAらしい部分です。

表情パーツは塗装済みが4種付属し、さらに無地の表情パーツと瞳デカールもセット。素組み派はそのまま遊べて、塗装派は自分好みに仕上げられる余地が残されています。手首のプレートに入るファイアパターンもデカールでフォローされており、「ここはどうするんだろう?」と悩むポイントがきちんと潰されています。

そしてこのキャラクターを語るうえで外せないのが、楽器であり武器でもある<ハーモニックウェポン>。リサには大小2種のギターが付属します。小サイズのギターは、見た目はしっかりエレキギターらしく、弦のニュアンスや色分けも良好。布製リボンのストラップは長さ調整もでき、持たせたときの「それっぽさ」が段違いです。ここから変形してアサルトライフルになる流れもスムーズで、触っていて気持ちいいギミックになっています。


大型のギターは、もはや最初から武器然とした存在感。楽器モードのまま振り回しても絵になりますし、一部変形させてバスターキャノン形態にすれば、一気にテンションが振り切れます。完成見本のポーズを真似するだけでも楽しいですし、自分なりに構え方を工夫する余地も十分。ガールズプラモとしての「遊び」がしっかり詰まっています。

実際に組んでみてまず感じるのは、そのスピード感です。これだけ色数が多く、情報量のあるキャラクターにもかかわらず、組み立て自体は非常にシンプル。2~3時間もあれば無理なく完走できてしまいます。武装も構造自体は素直で、ギミックは多いのに組みにくさは感じません。設計とデザインがきれいに噛み合っている印象です。

動くプラモデルは、完成後にポーズを付けて遊ぶ時間まで含めて「完成」です。ガールズプラモならなおさら、そのポーズひとつひとつが可愛さを引き上げてくれます。組み立てが軽快なぶん、完成後にまだ体力も時間も残っているはず。武器を構えさせたり、楽器としてしっかり持たせたり、自分なりの「リサ=キャスター」を探してみてください。同時展開のアイリス=ブルックナーと並べれば、シリーズとしての広がりもより実感できるはずです。